ここにたどり着いたみなさんは、少なからず「ED」という言葉に敏感になっているのではないでしょうか。なかなか口に出せないような微妙な感じ…、そう、よく分かります。だってわたしも同じ悩みに苦しんできたひとりですから。
「もしかして?」と思い始めたものの、なかなかその言葉を受け入れることができず、もちろん彼にも問うてみることもできず。自分自身の問題ではないと思うからこそ、彼を傷つけてしまうのではないかと思うからこそ、自分の中で悶々と考えるだけのことしか出来ずにいました。
それまでは彼と一緒に過ごす時間がかけがえのないもののように感じていたし、もちろん彼も同じ気持ちだと思っていました。でも、「ED」を思い悩んでからは彼のことを疑っているような気分で過ごさなければいけない。あんなに楽しかった一緒に過ごす時間も、苦痛にさえ思えてきたのです。
そんな気持ちでは、彼に優しくできるわけもなく…。会話するにも何かを悟られそうでついつい無口になったり、そうかと思えばイライラして彼にあたってしまったり。そんな悪循環の中で、「これではいけない!」と、やっと彼とわたしの中にある問題と向き合う決心がついたのも、「やっぱり彼と離れたくない」という気持ちがどんどん強くなっていったからでした。そしてその問題が、やはりEDなのではないかと確信したのは、わたしが気付かずにいたホントの彼が分かったからなのでした。
「ごめん、最近疲れているから」、彼からそんな言葉を聞くようになってからの数か月間、実はわたしは彼の浮気を疑っていたんです。もちろんEDなんて言葉、思いつきもしなかった。
彼は32歳のサラリーマン。毎日の営業職もそつなくこなしている様子で、それなりに満足感のある日々を過ごしているのだと思っていました。もともと仕事の話はあまりしない人だったから、いつも話題になるのはお互いの共通の趣味である映画に関することばかり。でもよく考えてみたら、その映画の話も、ほとんどしなくなっていたな…。
いつからだったかなぁ、彼がわたしとのセックスを避けるようになったのは。いつもの「疲れている」という彼の言葉に、なんだかやり切れない思いを抱くわたし。「わたしと一緒にいるのがイヤなの?もしかして、ほかに好きな人がいるんじゃないの?もう…わたしのこと、嫌いになったの?」
そんなある日、わたしは彼の意外な姿を見たんです。
「はぁ…」、仕事で使っているという大きな手帳を眺めながら、深い深いため息をついている彼。手帳のページを開いているわけでもなく、手に持った手帳に焦点が合っている様子もない。「な、なに?一体何をしているの?」
そんな彼の姿から、わたしが彼とEDとを結びつけるまではそう時間はかかりませんでした。